J号に変更した背景
- ●軟式球を硬式球の使用感に近づけることで、硬式球に移行する上でのギャップを少なくする。
- ●硬式球とのギャップが狭まることで海外展開を含め、軟式球をもっと広めたい。
- ●軟式→硬式の対応の図式だけでなく、硬式から軟式に戻るケースにも対応しやすくなる。
名称の由来
J=ジュニア、硬式球がメインの海外への普及を目指した名称に。
こんな影響がありそうです
- ●従来の軟式野球ボールC号と比べるとかなり固いと感じられると思います。
- ●打撃に関してはバットに当たったインパクト時のボールのつぶれが非常に小さくなったように感じると思われます。
- ●硬式野球のようなボールにスピンをかける打ち方も可能になります。
- ●従来に比べると跳ねなくなりますので、たたきといった使い方は少なくなると思われます。
- ●模様部分の面積が広くなったことで空気抵抗が減り、打たれた際の飛距離が出るようになっています。
試合でゴロの軌道がいつもと違う!
従来の軟式球では高いバウンドに対応⇒腰高の守り方でしたが、軟式球のバウンドの高さを抑制したJ号球は硬式野球に近い低くて速い打球が多くなると予想されます。
また、現状のピッチングマシーンは新旧を混在して使うとコントロールが安定せず危険ですので、注意が必要です。
※新軟式野球ボール(J号)用のホイール(ローター)が必要となる場合があります。
球速が変わる?
縫い目の数は四つ増やし、その一つ一つに細かい切れ目を入れたことにより、従来のボールよりも縫い目に指を引っかけやすくなりました。球速が出やすくなり、コントロールもしやすくなると思われます。
ただ、ボールの大きさが1mm大きくなっている影響で投げにくさも感じるかもしれません。
ボールの引っかかりが良くなることで、肩、ひじ、背中への負担が増すことを懸念する指導者の方もおられます。
具体的な変更点
より硬式球に近づく
新規格のボールは弾み過ぎるという指摘が多い軟式球のバウンドの高さを約15%抑制
模様部分の面積が広くなったことで空気抵抗が減り、変形しにくくすることで、飛距離アップを実現。
新軟式野球ボール(J号)と旧軟式野球ボール(C号)の比較
大きさは同じですが、重さが約1g重くなります。
旧ボール規格 |
呼称 |
大きさ |
重さ |
反発高さ |
C号 |
68±0.5mm |
128±1.8g |
75±10cm |
新ボール規格 |
呼称 |
大きさ |
重さ |
反発高さ |
J号 |
69±0.5mm |
129±1.8g |
70±10cm |
ボール外観
- ●ハート形のティンブル(窪み)がある。ディンプルの面積が増えることで、空気抵抗が減り、飛行性能が向上する。
- ●ボールが硬くなったことでバウンドが今より低くなる。(発表では15%抑えられるとのこと)
- ●ボールが硬くなったことで、バッティング時のボールのつぶれている時間が短くなる。これにより飛距離が伸びる。
- ●ボールは硬くなったが安全性の指標となる衝撃値は変わらない。
新意匠効果のポイント(飛行性能に優れる意匠開発)
- ポイント1縫い目の経常と数の変更(硬式と同じ入りの字を採用・88個から92個)
- ポイント2全表面積に対してディンプル面積占有率の変更(70.2%から80.1%)
- ポイント3消耗度合を判断するスリップマークを採用
展開時期
平成31年度 高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会マクドナルドトーナメントより使用。